LEDの光度

 LEDは順方向に電流を流すことで発光しますが,抵抗で電流を制御する場合,Vfのバラツキによって流れる電流が変わってしまうため,安定した光度が必要な場合は定電流回路による駆動も検討する必要があります.また,Vfの値は色によっても全く違うため,違う色のLEDに同じ抵抗で電流を流すと,明るさが全く違ってしまいます.
マルツオンライン_LEDの基本_主なφ5LED
ROHM_LEDを使用する上で注意が必要な特性_2.特性のバラツキ
RSエレクトロニクスセンター_LEDドライバ編

 

 仮に定電流回路を使用して,流す電流を均一にしたとしても,電流に対する光度にもばらつきがあるため,同じ品番の部品に同じ電流を流しても,全く同じ明るさとはならないため注意が必要です.特に電流値が低い領域でばらつきが顕著になります.以下の例はROHMのSML-D12V1WというチップLEDのデータシートの抜粋です.25℃環境・順方向電流20mAでtyp40[mod]に対しmin25[mod]と定義されています.

 

SML-D12V1Wの光度

 ちなみに,電流値が低いほど光度のバラツキは大きくなります.
STANLEY_LEDの明るさと色調_低電流使用におけるばらつき

 

 さらに,温度によっても光度は変化します.使用温度範囲が広い場合には注意が必要です.自己発熱が大きい使い方をする場合,電源を入れてしばらくすると徐々に暗くなるといったことが起こります.
ROHM_LEDを使用する上で注意が必要な特性_温度に対する特性の変化
 ちなみに,温度によって色調も僅かに変化します.
STANLEY_LEDの明るさと色調_周囲温度による色度変化

 

 LEDは長時間使用しているとパッケージの劣化により透過率が落ち,徐々に明るさが低下していきます.寿命は使用温度によって短くなるため,長期間の使用に耐えるようにするためには放熱設計に注意が必要です.
パナソニック_LEDの基礎_2LEDの寿命
ラ・ポルタ_LEDチップの寿命と熱の関係

 

 

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