ダイオードの使用例
ダイオードには,様々な利用方法が有りますが,例えば以下の様な例があります.
■逆接保護
電源回路の入り口に配置して,電池のプラスとマイナスを逆につけてしまった場合にも壊れないようにする使い方です.この目的で配置するダイオードを逆接保護ダイオードと呼びます.
正常に電池を接続した場合はダイオードのVf分だけ電圧が落ちますが,正常に回路に電源が供給されます.電池を逆に接続した場合,電流が流れませんので回路にマイナス電圧はかからず,回路は保護されます.(マイナス電圧をICにかけると,大電流が流れて一発で壊れます)
■サージ保護
サージ電圧が印加された時にICを保護する使い方です.
ダイオードにVccよりも高い電圧がかかると,Vccに電流を流すことで入力ポートにかかる電圧をVcc+Vfに制限します.GNDよりも低い電圧をかけると,GNDから電流を流すことで入力ポートにかかる電圧をGND-Vfに制限します.それにより,入力ポートに異常な電圧がかかるのを防ぎます.
■ピークホールド
ダイオードとコンデンサを組み合わせると,最大電圧を長時間保持する回路が作成できます.
出力電圧より高い電圧がアノード側にかかるとダイオードに電流が流れ,出力電圧より低い電圧はダイオードに電流を流さないため,結果的にコンデンサには最も高い電圧が供給されます.コンデンサの電荷が放電されるスピードが遅ければ,コンデンサの電圧は最大電圧で保持されます.実際には後段の回路の入力抵抗により少しずつ電圧が落ちていきます.
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