コイルの定格電流
コイルの定格電流は通常2種類の値が記載されており,1つはインダクタンスが低下する値,もう一つは部品の発熱が大きくなる値です.
コイルに電流を流すと,直流重畳特性により電流値が大きいほどインダクタンスが低下していきます.データシートには,ある一定のインダクタンス低下が起こる電流値が記載されます.例えばTDKのSPM6530T-4R7Mというコイルでは,データシートでインダクタンスが20%低下する電流値が記載されています.
ただし,瞬間的にこの電流を超えたとしても破壊するわけではないため,インダクタンスが低下しても影響ない場合(電源を入れた瞬間だけ超える等)は状況に応じた判断が可能です.この場合はその時の電流を実測して,メーカーに破壊しないか確認すると,見解をもらえる場合があります.
コイルに電流を流すとESRの影響で発熱します.データシートには連続的に電流を流した時に,一定温度上昇する電流が記載されています.例えばTDKのSPM6530T-4R7Mというコイルでは,データシートで40℃部品温度が上昇する電流値が記載されています.
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