コイルの精度

 コイルには精度があります.精度は一般的に品名の中に記載されており,Kが±10%,Mが±20%といった具合です.例えばTDKのSPM6530T-4R7Mというコイルは,4.7uHのM品(±20%)です.

 

SPM6530T-4R7Mの精度

 

 ただし,データシートに記載されているインダクタンスは,特定の測定条件に基づき測定されています.大雑把に言うと,コイルに特定周波数・特定振幅の交流電圧をかけて流れる電流を見ているので,測定する周波数によって値が変化します.通常はある周波数まではほぼ一定ですが,ある周波数以上では変動が大きいため,インダクタンスが重要な周波数で変動が小さいことを確認する必要があります.例えばTDKのSPM6530T-4R7Mというコイルは,製品ページで以下のような参考データが載っています.

 

SPM6530T-4R7Mの周波数特性

 

 先ほどTDKのSPM6530T-4R7Mというコイルを例として挙げましたが,コイルの定数は独特の記載がされており,この品名では"4R7"が定数に当たります.Rが入っている場合,そこが小数点となり,4.7uHとなります.10uH以上の定数では,上2桁が定数で末尾の1桁が10のn乗となっています."100"の読み方は10*10^0で,10uHとなります.
 いくつか例を挙げると,100=10*10^0=10uH,101=10*10^1=100uHと言った具合です.定数表記の桁数は部品によって異なる場合がありますので,必要に応じてデータシートで確認しましょう.

 

コイルの定数例

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